酒米って何?
日本酒は酒米を使って作られていますが、実際酒米はうるち米と何が違うのか知っている人は少ないです。
そこで本記事では、酒米とはどんなお米なのかと酒米を使って日本酒を作る工程を紹介していきます。
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酒米を超簡単に説明するとお酒を造るために栽培されているお酒専用のお米です。
特徴としては、うるち米と比べて大粒なことや粒の中心からデンプンを多く含む心白(しんぱく)があります。また、心白の周りにはタンパク質や脂質が含まれています。
タンパク質や脂質には雑味があるため精米の際に削られます。心白の周りを削ることで雑味のないスッキリとした味わいになります。
このさい、どれぐらい削ったかを何%と表記することが多く、このことを「精米歩合」と言います。
また、精米歩合60%以下の物を「純米吟醸酒」。精米歩合50%以下の物を「純米大吟醸酒」と呼びます。
お米を原料とする日本酒は、今から約2300年前の弥生時代から始まったと言われており、現在の製造工程は江戸時代初期から変わっていません。
日本酒を作るにはまず、酒米を精米します。次に精米したお米には糠が付着しているので、綺麗に洗い流し浸漬(しんせき)します。
水分を吸収した酒米を甑(こしき)と呼ばれる大型のせいろのような形をした蒸し器を使って蒸していきます。蒸すことによって酒造りに最適な水分量に調節することができます。
次に蒸した酒米に麹菌をかけて混ぜます。そのまま数日程かけて菌を繁殖させていき、米麹を作ります。米麹と水を混ぜ、さらに酵母と蒸し米を加えることでお酒の元となる「酒母(しゅぼ)」ができます。
先ほど作った酒母に蒸し米、米麹、水をタンクに入れ、3回に分けてゆっくりと発酵させて「もろみ」を作ります。
発酵期間が終わるともろみを搾り、日本酒と酒粕に分け、最後に日本酒をろ過します。
後は半年から1年ほど熟成させるために貯蔵され、瓶詰めして販売されます。